2ntブログ

プライドの高い妻だったけど(3)

前話へ

「馬鹿だったあ、死ぬ程の馬鹿だったあ」

それはとても悲しげな声だった。

「こんな俺を拾ってくれた社長の役に立ちたかったんだ、信頼に応えたかったんだよぉおおお」
「社長の、お前の旦那の役に立ちかったんだよぉぉお」」

父はそう何度何度も繰り返した。父の慟哭はいつまでも私の耳に残った。

父以上に無学の私には詳しいことは分からないが
どうやら、社運をかけて大規模な開発事業を進めていたようだった。
その計画が身の丈に合っていなかったのかは分からないが
開発に掛かる巨額の資金を捻出するため、夫と父は大規模な増資を計画した。
父は夫から全権を委任されて、証券業者の高野と二人で何日も何日も部屋に籠って、
時には夜が明けるまで共に仕事をしていたそうだ。
その甲斐もあって、村松やその仲間のヒ●ズ族などから出資を受けたり株式の交換などが行われ、増資は無事に成功した。

しかし、父は何日も朝から晩まで高野と二人だけで部屋に籠っていたこともあって、高野を仲間として完全に信用しきってしまったのだ。
父は、こともあろうに夫から預かった実印や社印、委任状などを手続きのためと言われて高野に預けてしまった。
そのため、会社の株式の半分以上が村松達のものになってしまったと言うのだ。

正直、聞いた時は、あまりピンとこなかった。
しかし、その意味が分かった時、私は卒倒してしまった。
なんと!夫や義父がその人生の全てを掛けて築いてきた会社が、父のせいで他人に奪われてしまったのだ。

夫は何人もの弁護士や賢そうな方々と連絡を取っていたようだが、うまく行かないのか
「やられた・・・」と私の胸に顔を埋めながら静かに涙した。
それでも、ただの一言も父を責める言葉は発せられなかった。

そんな夫の姿や、憔悴しきった父の痩せこけた顔を見ると、どうしても黙っておられず
私は、なんとかして、取り戻そうと思い、村松の会社に電話した。
「・・・は外出しておりまして、、」

予想した通り、やっぱり取り次いでは貰えないか、と思った瞬間
「恐れ入りますが、携帯電話にお掛け頂けますか、番号は、、、」

何、この秘書の人、大丈夫?と思ったが私は素早くメモして
携帯に掛け直した。
村松は、まるで待っていたかのように、すぐに電話に出た。

「父から騙し取った株式を返して下さい!」

「良いですよ」

え? 
村松はあっさりと答えた。

「え?、ほ、本当ですか!」

「ええ、でも急いだ方が良いですよ。ちょうど今からブローカーの人に転売するところなんでw
 実は、待ち合わせ先で待機中なんですよ。ほらほら、場所教えるから、奥さん、急いで!なんつっ亭w」

物事に対して無知で単細胞である私は、慌ててタクシーに飛び乗った。

「マンダリンまでお願いします」

中央通りが混雑していて、少しイライラしたが、月島の自宅からは20分も掛からずに着いた。
千疋屋の甘い香りに釣られそうになるのをぐっと堪えながらエスカレータを早歩きで登り、
無事に取り返せたら、夫にご馳走してもらおうなどと考えながら、エレベータのボタンを押した。

マンダリンの客室に入るのは初めてのことだった。
噂以上に素敵な部屋だったが、村松の貧相な顔が全てをぶち壊した。

私が部屋に入るなり、村松はふざけたことを言い出した。

「奥さんが、ここで一晩付き合ってくれたら、株式なんて全て返しますよ」
「俺、初めて会った時から奥さんを抱きたくて、抱きたくて、もうどうしょうもなかったんですよ」

知らないうちに、睨みつけていたんだと思う。
村松は、「冗談、冗談、そんな怖い顔しなさんな」と、おどけて見せた。
しかし、その邪な思いを諦めたわけではなかった。

「じゃあさ、今から2時間くらいだったら、どう?」
「一晩じゃ旦那にバレちゃうけど、2時間なら、バレないでしょw」

「ふ、ふざけないで!早く株式を返しなさい!」

「あのさぁ、俺は、アンタのお父さんから正式に譲り受けたんだぜ」
「手続きもキッチリしてるんで、完全に俺のものなんだよ、それをタダで返せって虫が良すぎるでしょ」

「それは貴方達が父を騙したからでしょ!」

「そうかな?貴女のお父さんが高野に任せたんだよね?お父上に任された高野が高野の意思で俺と取引しただけでしょ」

「でも、父はそんなことを頼んだわけじゃない!」

「ほう、じゃあ、お父上に責任はないの?過失は全くないの?」

「そ、それは・・・」

「ま、過失があることが分かってくれれば良いよ。
 実は、俺もさ、悪かったと思ってるからこそ、貴女の身体一つで、しかも、たった2時間で返してやるって言ってるわけよ」
「かなり良心的だと思うよ。父親の大失敗を、実の娘に取り返すチャンスを態々与えてやってるんだぜ」

私は彼の言い分を聞いて、完全に固まってしまった。
私自身、父が不用意だったと思っていたし、過失があることも認めていたから。

そんな私の心理を村松は見抜いたのか、ニヤニヤしながら、私に近づいてきた。

頭では早く逃げなきゃ、後ろに下がらなきゃと分かっていたが、足が動かなかった。
村松は、私のすぐ目の前まで来ると、そっと私の両肩に手を置いた。

「どうする?臨時総会でも開いて、旦那も父親も、解雇しちゃう?
 旦那の一族が築いたものが全部パアだなw あんな真面目な旦那さんなのに、お可哀そうに」

私は身動き一つできなかった。怒鳴りつけてやりたいはずなのに、言葉一つ出てこなかった。
とにかく喉がカラカラだった。

肩に置かれた村松の手が鎖骨を撫でるように動き、徐々に下に降りてきた。
嫌っ!
私は慌てて村松の手を払いのけ、胸をガードした。

「たった2時間の我慢も出来ない娘を持って、可哀そうなお父さんだね」
「本当にいいの?お父さん思いつめるタイプっぽかったし、下手したら自殺すんじゃない?」

父の悲しげな慟哭が頭を過った。

試験の前、夜中まで勉強してると、よくサッポロ一番の味噌を作ってくれた。
これ、最高のご馳走なんだよと、一緒にラーメン啜った父の笑顔が、いつの間にか涙で霞んだ。
本当に質素で、真面目だけが取り柄の、大好きな父のことを思って、私は、あふれてくる涙を拭った。

「ほ、本当に、2時間、2時間だけ貴方の言う通りにすれば、返してくれるの?」

村松は「ええ、その証拠に」と言うと、私から離れて
鞄から封筒を取り出した。

「なんなら、この株券、先に、貴女に渡しましょうか?」

私が、私だけがほんの少しの間、我慢すれば、義父や夫、従業員達が築いてきたものが守られる。
父の失敗も少しは雪がれるかもしれない。

2時間だけだ。
2時間だけ、死んだ気になって、魂の抜けた人形になろう。
私はそう決意して、封筒に手を伸ばした。

「ほんと高い人妻だw 」

村松は手を広げて、私を抱きしめようとしてきたが
私はスルッとそれをかわした。
そして、黙ったまま、窓際へ行き、カーテンを全て閉めた。
さすが一流ホテル、遮光性が抜群だった。

たとえ卑劣な男に身を汚されようとも、夫が愛したこの身体、
どうしても夫以外の男の目に晒したくはなかった。

私は部屋の暗さに満足しながら、ダブルベッドに自ら倒れ込んだ。

『さあ今から私は死人だ、魂のない人形だ!』
こぼれた涙を拭いもせずに、そう心の中で叫んだ。

「お!話が早いですねぇ」

村松は声を弾ませながら私を抱きしめ、いきなり口付けしてきた。
吐き気がした。
なんとか舌を入れられない様に、しっかりと歯を噛みしめるように口を閉じた。
村松は何度か私の口をこじ開けようとチャレンジして、歯と歯がぶつかり合ったが、
結局は諦めて、今度は胸に手を伸ばしてきた。
その力強さに思わずキスをされたまイヤイヤと首を振ってしまう。
それでも村松は唇に吸いついたまま、絞るように乳房を握りしめてきた。
「んんっ・・」
こんな乱暴にされるのは初めてで、不覚にも変な声が漏れた。
私は人形だ!そう何度も何度も唱えた。
ブラウスのボタンがお腹まで外され、ブラジャーのカップごと揉みまくられていると、
いつの間にか口の中に村松の舌が入ってきた。
髪を揺らして必死に逃れようとしたが舌先を捉えられ、
続いて舌全体が絡めとられるように吸い上げられた。

私は人形
愛情ある優しい夫とは明らかに違う
こんな荒々しいだけの村松なんか、どうってことない!
そう何度も心の中で叫んだ。

しかし、ブラジャーを剥ぎ取られ、フレアスカートを捲りあげられると
それまで荒々しいだけだった村松の10本の指が、
生の乳房の上を、下半身の敏感な部分を、繊細に動き回った。

官能の炎が脳の奥の部分を徐々に焼いていった。
ストッキングを両足から抜き取られ
パンツに手を伸ばされた時、思わず腰を浮かしそうになった。
それだけは、寸でのところで、思いとどまったが、パンツを抜き取った後、
村松は勝ち誇ったように笑った。

「すっげえ、蜜がたくさん溢れてるよw」

「くっ・・」
悔しくて顔を背けたが、股の辺りがどんな状態かは自分が一番良く分かっていた。

村松は私を丸裸にすると自分も服を全部脱いで裸になった。

そして、私の目の前に丸出しのアソコが突き出された。

「きゃあっ」

少女のような悲鳴が室内に響くと、村松は嬉しそうに笑った。

いくら暗い部屋であっても、目が慣れてしまっては、そこそこ見えてしまう。
慌てて顔を背けたが、おぞましく反り返ったソレは、はっきりと脳裏に残ってしまった。
ソレは、信じられないくらい大きかった。

「奥さん」

言いながら、足が大きく押し広げられた。
瞬間、
夫の優しい笑顔が頭に浮かんだ。
嫌っ、嫌よ!こんなの駄目!
さっきまでの官能の炎が嘘の様に、冷え込み
自然と言葉が出ていた。
「やっぱり嫌っ・・貴方なんかと、できない、できるわけない」

「ここまでさせて、止めちゃっていいの? 俺はかまわんぜwたっぷり裸体を可愛がってやったしw」

言いながら、村松は指の腹でクリトリスの部分を擦った。
途端に身体に電流が走り、仰け反りそうになった。

「ったく、こんなに濡らして、何言ってんだかw」

何度も何度も乳首を吸われ甘噛みされながらワレメを弄りまわされると
意志に反して、女としての欲望が、再び燃え上がってくる。
私は人形だ!人形なんだ!
いくらそう唱えてもどうにもならなかった。

村松は、私から散々、恥ずかしい汁を吐きださせてから
のそっと覆いかぶさってきた。

固く腫れあがったような鬼頭の部分で、私のワレメを擦りあげながら、

「奥さん、観念したかい?w」 顔を覗き込んできた。

私はそれには答えずに、静かに目を閉じた。

「へへへ」

嫌らしい笑い声と共に、鬼頭が私のワレメの中、門の部分に触れた。

「ゆ、許してください・・」

思わず夫に向けて発した言葉と、ほぼ同時に
ずぶりと、私は、つらぬかれた

夫以外の男を受け入れたのは、これが完全に初めてだった。


「奥さんのオマ○コ最高だよ」

村松は激しく、あるいは、優しく、緩急つけて腰を動かし、
手を休めることなく乳房をこねくりまわした。

気持ち良かった。村松の巧みな性技に
自分が犠牲になることで夫や父を救うという自己犠牲、
そして、初めて夫以外の男に抱かれているという背徳感が
絶妙なエッセンスとなって、私を天にまで登らせていった。
もうどうにも抑えられなかった。

官能の炎が完全に私の脳を焼き焦がす、その最後の瞬間、
私は良いことを思いついた。
そうだ、これは夫なんだ。
どうせ顔はよく見えない、これは村松じゃない、夫だ。
夫に抱かれてるんだ、だから思い切り乱れて良いんだ。

「ああっあああん、気持ちいい~、気持ちいいよ~」
「あああん、あなた、あなた、もっと、もっとよ~」

こうなってしまうと、もう止まらない。
私は自分から淫らに腰をくねらせ、村松の唇にむしゃぶりついた。
唇に触れる直前、顔を近付けた時、村松の会心の笑みが目に入った。
しかし、もはやどうでも良かった。

正常位で散々突かれた後、今度は私が村松に跨る形でヤラれた。

女性上位で突き上げられながら、髪を振り乱して腰を激しく振りまくった。
そして、とうとう
私は両腕を上に伸ばして仰け反るようにして、逝かされた。

それは、まるで村松に屈服した証としてバンザイした様な惨めな姿だった。

関連記事

テーマ : 寝取られ体験談
ジャンル : アダルト

コメントの投稿

非公開コメント

カテゴリ
リンク
プロフィール

美佐

Author:美佐

某サイトに投稿してたものを若干の加筆修正を行いながら
ひっそりと続きを投稿していきます。
完結を目指します!

当然ですが全てフィクションです。
登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは全く関係ありません。

※性的描写は少ないですが大人の恋愛がテーマであるためゼロではありません。
 一応、18禁です!

ジャンルランキング
[ジャンルランキング]
未設定
--位
ジャンルランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
未設定
--位
サブジャンルランキングを見る>>
最新コメント
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR